ヴェーダが説く人生の目的と価値とは?

古代からヴェーダが説いていた人生の目的とは何だろうか?

もちろん最終的なゴールは、啓発、悟りだ。

それは過去のカルマから解放されて完全な自由と至福の人生を生きるというものだ。

つまりそれまでは、過去のカルマの影響を受けているので本当の自由な人生とは言えない。

そのカルマから解放されることが、自由な人生と呼ばれている。解脱、輪廻からの解放、等々と様々な呼び方がある。

そのために多くの先達は、色々な修行をしてきたわけだが

ヴェーダの知識にはそれ以外にも3つの柱といわれているものがある。それらは

1、ダルマ 2、アルタ、3、カーマ と呼ばれている。

これらはどちらかと言うと物質的価値で誰でもが普通の人生で欲するものだ。

ダルマとは法、義務、自然法則に則した行動のことで、簡単に言えば正しいふるまいということだ。

アルタとは、物質的な豊かさ、言わば富だ。富を得て快適な生活を送ることもまた人生の目的とされる。

カーマとは、願望、喜び、愛情、感情が満たされることだ。

これらの三つは誰もがすぐに欲しいと思う人生の価値と言えよう。また通常は、これらの価値のために人生を過ごしていると言えよう。

だが、最初に示したような究極的な人生の目標がある。それは、モクシャと言われているがこれは解放、悟り、啓発と言ったことで、この人生における最終的な目標となる。ジョーティシュのチャートでは第十二室がこの事柄にあたる。

12個の室の最後になっていることは興味深い。

実は、そもそも室の順番は、私たちの成長の段階に沿っている。ざっくりと見れば、第一室の誕生から始まって、家族、兄弟、家庭、教育、結婚と進み、仕事をして社会に貢献する。最後に悟りとなっている。

しかし、悟りが何も最後でなくっても良い訳だ。悟った(啓発された)状態で相対的な価値を楽しむというのが理想だろう。

そこで、これらの目的を達成するために、ヴェーダの叡智は、いろいろなツールを提供している。

つまりそれらが、ヨーガ、瞑想、アーユルヴェーダ、そしてヴェーダ占星学なのだ。