ジョーティシュで見る星は9つだ。
それは太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星、ラーフ、ケートゥになる。
西洋占星術では、天王星、海王星、冥王星も見るが、ジョーティシュではこれらは考慮しない。
それはその存在が分からなかったというのではなく、12星座、27ナクシャトラそして9つの星ですべてを知ることができるというリシの判断からだ。
あるインドのジョーティシィによると太陽系には300くらいの惑星があるという古代の記述があるそうだ。
(現代の天文学でもかなり多くの惑星が見つかっていて、2019年10月時点で4100個以上の系外惑星が報告されている。)
また、ラーフとケートゥとは太陽の軌道と月の軌道との交点で、目に見える実態はないが、とても強い影響を持つので星として考える。(西洋占星術でもドラゴンズヘッドとかドラゴンズテイルなどと言われている)
では、それらの星々はどんな意味を持っているのだろうか?
以下はその代表的な星の意味だ。
太陽:王様、権威、権力、活力、エゴ、父親
月:心、感情、変化、ロマンス、母親
火星:エネルギー、強さ、摩擦、勇気、資産、技術的能力、兄弟
水星:知性、コミュニケーション、ビジネス、友人、書く能力、ユーモア、数学
木星:知識、幸運、知恵、先生、法律、子供、寛大、お金、慈善
金星:美、アート、ダンス、調和、娯楽、妻、乗り物、性的な事柄
土星:ハードワーク、抑制、忍耐、悲しみ、惨めさ、訓練、誠実さ、責任、召使
ラーフ:混乱、激情、不安定、怠惰、無知、世俗の願望、土星のような
ケートゥ:禁欲、突然の出来事、解放、隠遁、秘密、分析、火星のような
ざっと見てもこのような意味を持っている。
では、それをどう解釈するのかというとその星が位置している星座と室、それにナクシャトラから判断される。
また、誕生星座の位置ばかりでなく、その時に星が動いている位置によっても様々な効果をもたらすので、一概に良い悪いと言えないところに注意する必要がある。
例えば、ラグナはその人の性格を表す室だが、そこに火星があったとすると”エネルギー”がある人とも言えるし、怒りっぽい人とも言える。星座の真ん中あたりにあればとても強力だが、端っこにあればあまり力を出せない。
土星が第十室にあれば、第十室が仕事を表わす室なので、つまり仕事が”ハードワーク”とか言えるが、その土星がどういうコンディションなのか?をもっと分析する必要がある。それによって、どういう意味でハードワークなのか?が変わってくる。
ポジションが悪ければ(位階が低い)活動が怠惰とか、地位が低いという意味になる。
このように簡単には判断できないところがジョーティシュの難しいところでありまた面白いところともいえるだろう。