未来予測と量子力学

量子とは、素粒子が粒と波との両方の性質を持つことから付けられた名前である。

光子や電子といった小さな粒子は、粒としての価値と波としての価値とを持つことから、量子と呼ばれるようになっている。

そしてそのようなミクロの世界を取り扱うのが、量子力学だ。

その中で面白い現象がある。電子を一個一個飛ばして、壁の穴から少し離れた壁に打ち付けていくと丸い点となって現れるが(電子が当たると発光するような仕掛けをしておく)、それを続けて行くと濃いところと薄いところがちょうど波のように縞になって現れる(いわゆる格子縞)。そこから電子が粒子と波との性質を持つことがわかる。

このようなことで電子は量子と呼ばれるのだが、面白いことにその粒がどういう風に飛ぶのかと観察しようとすると波のような縞が消えてしまう。あたかも見られるのを嫌ってでもいるかのようだが、これがミクロの世界で起こっている現象だ。

そこで突拍子もないことに思われるが、未来を見るといった行為も実はとても精妙なことなので、見ようとしたときにはそれが変わってしまうということがあるのではないだろうか?

 なぜこんなことを言い出したかというと、例えば「大予言」として大きく報じられるような予測(ノストラダムスの大予言など)は、過去の予測が当たっていたにもかかわらず外れてしまうことが多い。

つまり多くの人がその未来を知ったことで、その未来は変わってしまったのではないか?ということである。人の注意が向くことで、その対象に影響を与えるということはよく知られている。

つまり人々の注意が未来の出来事に集中したことで、その出来事が起こらなくなってしまったということではないのだろうか? 

個人の未来でも同様に悪いことが予測されていて、本人がよく注視していると起こらないということもよく起こる。逆にとても大きなことでひどいことが全く予測されていなかったという場合もある。

ここで注意したいことは、起こるのではないか?とあまりに不安を持っていると実際に起こってしまうという現象だ。『引き寄せ』という言葉でも言われているが、そのことを考えすぎるのも良くないだろう。

ところでジョーティシュ・マティ・プラギャーンという意識状態に達した人の場合には、真実しか話せないという意識状態なので、その人が語ったことはそのように具現化する。

こうなると未来予測というよりも未来創造の世界だろう。